- オリジン

2004/01/12/Mon.オリジン

深海の生命をテーマにしたテレビ番組を観た T です。こんばんは。

深海には日光が届かないので、エネルギー・ヒエラルキーの最下層は海底から吹き出している硫化水素、そして硫黄をエネルギー源としている細菌である。日光をベースに光合成を行っている海面付近とはエネルギー合成系からして違うわけで、こうなると生命の起源が深海にあったのか、それとも海面にあったのか、はたまた最初から複数系統あったのか、さっぱりわからなくなる。深海の硫化水素は 300℃以上に達することもあり、そこで二本鎖 DNA や各種酵素が最初から正常に機能するとは思えないのだが、まあそこは素人の浅知恵では計り知れたものではない。

面白いのは、エネルギー階級の下層が深海と海面では根本的に違うくせに、より上層に位置するカニやエビなどはほとんど違わないという点。これまた不思議で、果たしてカニは深海で発生して海面の方に分布を広げていったのか、それとも逆なのか、考えても全然わからない。

まだまだ未知な部分が多い深海。「1回潜ると新種の生物が何種類も見つかる」と研究者は言う。実に羨ましい。