- 上位 20%

2008/04/04/Fri.上位 20%

今からすれば受験なんて本当にゲームみたいなものだったな、と思う T です。こんばんは。

研究日記

昨日の日記で書いた "DC2" とは、日本学術振興会特別研究員 (いわゆる「学振」) の区分の 1つである。詳細は以下のページから知ることができる。

日本育英会の奨学金制度が、奨学金とは名ばかりの単なる無担保低利子の借金であることは学生なら誰もが知っている。一方、厳しい審査はあるが、優秀な者には無償で研究奨励金と研究費を与えるという学振は、本来的な意味での「奨学金」 に近い。「学振を取りました」というのは一つのキャリアであり、学振は彼の優秀さを証明する制度としての地位を確立している。

ところで、学振の DC1 および DC2 (大学院博士課程在学者対象) の申請資格は、「3年制又は 5年一貫制の博士課程在学者」となっているが、給付される研究費には括弧付きで「(科学研究補助金)」と書かれている。果たして文系の学問領域で学振に相当する制度が存在するのか、私は知らない。

DC1 および DC2 の採択率が 20% 前後であることは既に述べた。博士号取得者を対象とした PD および SPD の採択率は 10% 強とさらに厳しくなる。ちなみに、2007年度の科研費の新規採択率は、新規採択 24200件/新規応募 99400件、すなわち 24% である。

科研費は自然科学系・人文科学系をひっくるめた制度だから解釈が難しいが、概ね上位 20% という把握で良いと思われる。他人様の金をアテにしようというのだから、このくらいの優秀さは求められてしかるべきだろう。それが税金であるというのなら尚更。