- 制約を課す自由

2008/04/26/Sat.制約を課す自由

何で縦長の動画がないんだろうな、と思う T です。こんばんは。

前衛映画といったところで、しょせんは撮影装置や再生環境に左右されているわけで。

そういう意味で、実験小説の自由さには恐るべきものがある。俺が電子書籍に期待する一方で危惧を覚えもするのは、文芸の奔放さ (特に日本語の多様性。漢字とか、縦横入り交じり文とか) がデバイスの制約によって掣肘を受けるのではないかと思ってしまうからだ。しかし、俳句や短歌 (最近では携帯小説もこれに該当するか。まだ未熟ではあるが) といった、厳しい環境条件の中でこそ成立する文芸もあり、また日本人はこの種の芸術に才能があるので、新たな文学ジャンルが創造される可能性もある。

ゲームは、映像、音楽 (音声、効果音含む)、インタラクティブ性 (インターフェイス含む) など、それ以前の創作物を全て内包し得るメディアではあるが、ハードウェアに対する依存性が非常に高い。これは、ゲームが基本的にリッチなメディアだからである。PS3/Xbox 360 のマルチプラットフォーム化など、ゲームのハードウェア依存性は解消される方向に進化しつつあるが、まだまだ難しい部分もある (最先端のゲーム環境が PC へと移行しているのは「依存性の解消」という形でも理解できる)。ゲームというメディアでできることは多いけれど、では自由かといえばそれほどでもない。

以下メモ。