- 『思考の用語辞典』中山元

2007/05/07/Mon.『思考の用語辞典』中山元

副題に「生きた哲学のために」とある。

「経験」「言語」「存在」といった哲学概念が辞書風に採り上げられ、それぞれについて数頁の説明がなされる。引用が大変豊富で、そのタームについて、誰が何という本でどんなことを言っているか、どういう変遷を辿ったのかがよくわかる。興味のある概念について適当な書物を当たりたいとき、本書が土台として役に立つだろう。

著者は翻訳家である。見返しによれば、フーコー、デリダ、フロイト、メルロポンティ、カントの訳書を成している。これらは全てちくま学芸文庫で、大学生協なんかではよく見かける。以前から読みたい本でもあったので、これを機会に手を伸ばしてみようかな。