- おざなり、なおざり

2012/04/26/Thu.おざなり、なおざり

以下の文章は辞書を引かずに書く。

正確に覚えていない日本語が幾つかある。実はいまだに、「おざなり」と「なおざり」のどちらが正しいのかがわからない。「惰性で・いい加減な態度で・やる気がないので適当に」という意味のアレである。

私が「おざなり」と「なおざり」を峻別できないのは、両者とも自然な日本語のように感じられるからである。なぜなら、この二つにはそれぞれ、私が発明した架空の語源が存在するからである(語源の創造は私の妄想の重要な一種目である)。

「おざなり」は「御坐なり」である。横着にも座ったままの体で、の意である。イメージとしては江戸時代の馬鹿殿に近い(それにしても、いわゆる馬鹿殿が本当に存在していたのかは長年の疑問である)。

「なおざり」は「猶〜(せ)ざり」である。ここに至ってなお何もしない、する気もない、の意である。

……やっぱり、どちらも正しいような気がするんだよなあ。