- 有限個の多元宇宙

2010/11/19/Fri.有限個の多元宇宙

「起こるべき事柄は起こるべくして起こ」る世界において、「これまでに存在した事象の総体こそが自然」であるとするなら、これはいわゆるニュートン的で古典的な世界観・自然観ともいえる。

一方で現代の物理学は、全ての事象は不確定で確率的にしか観測できないと説く。一般的に、これは古典的な世界像と対立するものとして捉えられているように思う。

「不確定」「確率的」の意味するところが、ある範囲でいかなる値をも取り得る=連続的である=選択肢は無限である、というのなら、それは正しいかもしれない。しかしこの世界が、例えばプランク単位系のような何らかの単位によって区切られる時空間であるのなら、宇宙は非連続的であり、選択肢は有限となる。時空間の全ての点を座標で指定することができるからである。各点で起きる事象が離散的であれば、全ての可能性を「考える」ことは不可能ではない。

この場合、有限個の多元宇宙において、起こるべき事柄は起こるべくして起こる。

無論、ただの妄想である。