- ちょっとだけよ

2009/08/25/Tue.ちょっとだけよ

更新頻度が下がっている T です。こんばんは。

「ちょびっと」「ちょろっと」「ちょこっと」は、事物が少量である様を表す口語的な副詞だが、これらの語源は何だろうか。

一つ考えられるのは、擬音語・擬態語説である。「チョビ」「チョロ」「チョコ」を形容する際に撥音便化して「チョビっと」などとなる、という仮説である。「ちょびちょび」「ちょろちょろ」「ちょこちょこ」という形でも使うから、あながち間違いではなかろう。

もう一つは、「ちょっと」のヴァリエーションであるという仮説である。「ちょっと」も「事物が少量である様を表す口語的な副詞」だが、「ちょっと」は「ちょびっと」よりも多量である。そこで、この「ちょっと」より少量である様を表すべく「ちょびっと」などが派生したという考えである。

何が正解かは知る由もないが、個人的には「ちょっと」派生説が気に入っている。「ちょっと」に「び」「ろ」「こ」を挿入し、「ちょびっと」「ちょろっと」「ちょこっと」を生み出した者 (がいるならば)、そのセンスが良いなあと思うからである。

(これは、目茶 → めっちゃ → めっさ → がっさ・ごっさなどへの語意強化派生とも似ている)

「ちょっと」は「ちっとも」の「ちっと」から来ているのだろうか。「ちっとも」は「ちいとも」とも書く。どれが正式な形なのだろうか。また、これらの語源もわからぬ。漢字はあるのか。

「ちょっと」という響きはなかなか面白い。「ちょっとだけよ〜」(©加藤茶) と言われるから期待するのであって、「少しだけよ〜」では色気がない。