- さわさわ

2007/07/06/Fri.さわさわ

今夜はボンカレーに目玉焼きを乗せた T です。こんばんは。

研究日記

終日病院。

午前中はデスクワーク。国際学会に演題を応募。組換え DNA 実験の申請書の修正。

私の日本語感覚からすれば、「組換え」ではなく「組み換え」と書きたいところだが、法令などでは「組換え」と定義されているので従わざるを得ない。そして——、こんなことを知っている自分が少しイヤだ。さわさわとした気分になる。

午後は大量のサンプルから RNA を精製した。実験ではなく単なる作業に過ぎないが、無心にピペットマンを操っていると、余計なことを考えなくて済むから幸せだ。頭が空いているから、簡単な計算をしてみたりもする。

100万個の細胞から 10 ug の RNA が精製できたとする。ヒトの細胞は約60兆個だから、106 : 10-5 g = 6 × 1013 : 6 × 102 g。つまり、1人の人間から 600 g の RNA が取れる。意外に多い (ちなみに、この見積りはかなり少なめである)。RT-PCR は 1 pg = 10-12 g の RNA があれば充分にかかる。先の見積りだと、細胞 1個につき 10-11 g の RNA が存在するはずだから、およそ困ることはない。これが cloning ということである。大腸菌などでは single colony を 1つの「クローン」として扱うが、それはあくまで近似である。こういうことは、ついつい忘れがちだ。

御縁

隣の栄養士嬢が昨日で退職したらしい。色々な噂を聞いた。中でもケッサクだったのは、隣の先生が早くも次なる人材募集をかけた、という話だ。真偽のほどは知らない。そのような噂が流れるような所である、というだけで充分だ。私には関係ないし、我がラボは至って平和である。何も思わないといえば嘘になるが、この僅かな感情を表現するのは難しい。さわさわ。

来週、母が京都に来るらしい (彼女は歌を習っているのだ)。大阪に住んでいる妹も呼んで、一緒に食事でもしようかという話だった。まだ予定は煮詰まっていないが、できれば時間を取りたいものである。妹とも随分と会っていない。

週末が来るたびに気持ちがささくれ立つ。さわさわ。修養が足りんなあ。明日は新しい本棚が届く。楽しみだ。仕事もあるけど、早めに切り上げて、本の整理に没頭したい。