- モノと概念

2007/01/22/Mon.モノと概念

鼻をよくかんだ T です。こんばんは。

研究日記

体調は前日比微悪。驚いたことに、テクニシャン嬢 2人と研究員嬢も週末は体調が悪かったという。症状も私と似ている。どう考えても、先週ゴホゴホと咳き込んでいたテクニシャン君からの伝染である。

話は変わるが、「DNA」はモノであり、「遺伝子」は概念である。当たり前のことなのだが、普段はこんなことを考えない。意外に新鮮である。モノは実験の対象になり、概念は思索の対象となる。大体において概念が先行し、その実体となるモノが「発見」される。しかしこれは人間原理であって、モノ自体は概念のずっと以前から「存在」している。したがって、思考から生じる仮説とは、「予言」(予想、推測) であると同時に「預言」(神 = 自然からの言葉) でもある。

例えば、遺伝子の配列を特許として認めるかどうか、という論争がある。これは私の個人的な見解だが、モノに特許は認めず、その対象は概念のみにすべきである。PCR の方法論は特許に値するが、polymerase は特許にならない。法律には疎いので、どこまで妥当かわからないけれども。