- 小さなことからコツコツと

2004/09/21/Tue.小さなことからコツコツと

二流の芸術家なんてない、芸術は全て一流なのだという、過剰な幻想を抱いている T です。こんばんは。

研究日記

先週出た結果の追試を始める。基本的に失敗があり得ないので、気分的には余裕そのもの。その分、既に結果がわかっているので面白みはない……かというと、実はそうでもない。精度や確度の向上は、まだまだ求める余地がある。ここらへんを詰めるのは、ゲーム感覚で非常に楽しい。

こういうことが楽しいというのは、悪いことではないんだろうけれど、本物の研究者には向いていないんだろうなあ、とも思う。良く言えば、職人気質。絶対に芸術家タイプではない。

職人と芸術家

俺の職人的な嗜好は、他のことに関してもそうだ。小説でも音楽でも何でも良いが、「凄い!」というものよりも「上手い!」という方が好きだ。理由は単純で、これは「普遍論」でも書いたことだが、要するに評価しやすいからである。現世的な快楽は享受しやすい。

だから芸術家タイプは、いささか苦手である。俺が本当の芸術性を理解できないから、というのもあるが、「真に偉大な芸術は理解されない」という「一面の」真実を隠れ蓑にした「芸術家気取り」が多過ぎるからである。「そこらへんに芸術家がゴロゴロ転がっててたまるか」という偏見が、どうしても除けない。その思考の枠組みが「職人的」なのだ、と言われれば返す言葉もないが。

ま、職人的庶民としては、コツコツと頑張るしかないわな。