- 全米 No. 1

2004/07/02/Fri.全米 No. 1

あまり映画館では映画を観ない T です。こんばんは。

とりあえず、今年の夏は『スパイダーマン 2』が楽しみである。あとは『ハウルの動く城』か。『ゴジラ FINAL WARS』はいつだったかな。いつもの通り、正月なんだろうか。

出るか、新記録

ところで、長年来の疑問なのだが、毎年のように「全米史上最大の観客動員」というフレーズを聞く気がするのは俺だけか。どうかすると、夏に聞いた後、クリスマスに再び聞くような年もある。

アメリカは映画の国である。それは間違いない。その国で、毎年大量の映画ファンが新たに生まれ続けているという事態は想像しにくい。既に飽和状態なんじゃないか。それでも、毎シーズンのように動員記録が更新される。考えてみると不思議な話だ。

パックス・アメリカーナ

この事態を、日本に置き換えて考えてみよう。日本におけるコミック誌の購買者数も、恐らく飽和状態である。あくまで例えだが、そのような状況下で、少年ジャンプだけが毎年発行部数を伸ばしているとしたらどうだろう。回答として、二つのパターンが考えられる。一つは、マガジンやチャンピオンの読者がジャンプにシフトした場合。もう一つは、マガジンやチャンピオンを買いつつ、さらにジャンプを買う人が増えた場合。

後者なら、全体的なメディア消費量が増えているわけで、その業界が活気づいているだけの話なのだが、前者なら、ちょっと怖いよなあ、と思う。一極集中だ。

アメリカの場合、実際にどうなのかはわからないが、なんとなく前者のような気がする。レンタルのコンテンツがあれだけ豊富なのに、なおかつ映画館まで出向いて観る映画の数が増えているとは思えない。母体数が同じなのに、動員数が更新され続けているのなら、それは寡占化だ。邪推かもしれないが、Microsoft などの典型的な米国型大企業を見るにつけ、こういった傾向があるとは思う。

ここらへんが、オタク文化を持つ日本との違いだろう。オタクとは、すなわちマイノリティーである。多様性があるゆえに、辺境が発生し、オタクが生息する土壌が生まれる。「観客動員数更新」という文句を見るたびに、つくづく違う国だよなあ、と思う。良い悪いの話ではないよ。念のため。