- 立ち小便

2004/06/20/Sun.立ち小便

自分は気が狂っているのではないかと思うことがよくある T です。こんばんは。

ネットをしながら「そういや、長らく立ち小便をしていないなあ」なんてことを思った。そこで、久し振りにしてみようと、近くの溝で実際に立ち小便をした。もちろんシラフ。狂気の沙汰である。

変なことが思い浮かぶってのは、誰にでもあることだと思う。しかし、それをそのまま(しかも立ち小便を)実行に移すのは気違いじみている。少なくとも、今年24歳の男がやるべき行為ではない。

立ち小便は軽犯罪

立ち小便は軽犯罪である。俺は刑法に疎いので、真偽のほどは保証しかねるが、確かそんな話を聞いたことがある。実際に捕まった人はいないだろうが、捕まったらどうなるのか。

まず、犯罪の性質から考えて、恐らく現行犯でなければ捕まらない。とは言え、巡回中の警官に見つかる可能性もあるので安心できない。発見されたらどうなるのか。緊急性のある犯罪ではないので、まずは職務質問か。その後、任意同行を求められると考えられる。さすがに逮捕ってことはないだろう。

しかし、立ち小便で交番に拘留されるわけにもいかない。任意同行は拒否するべきだ。ここで警官が引き下がらなかったら、やはり裁判所に逮捕状を請求するのだろうか。「XX を立ち小便の容疑で逮捕したいので、逮捕令状の発行を請求する」とかいう文書を作製されても困る。

立ち小便の取り調べ

立ち小便ごときで任意同行を求められたよ、などと友人に話しているところへ、本当に刑事が逮捕状を持って押しかけてきたら驚くだろうな。ようやく、自分がしでかしたことの重大さに気付く。泡を食いながら警察署へ。取調室にて、過酷な尋問が始まる。

だが、ここで立ち小便を認めるわけにはいかない。そんなことで、逮捕>起訴>有罪、とされたら身の破滅だ。必至になって抵抗する。「やってません」。しかし刑事は頑として信じない。朝から晩まで、ひたすら立ち小便の夜のことを、繰り返し繰り返し尋ねられる。寝不足で頭は朦朧となり、最後には「解放されたい」という一心から、ついに犯罪を認めてしまう。

「……私がやりました」

立ち小便裁判

自白が取られたので、書類が作成されて起訴される。今度は量刑を決めるための裁判だ。既に犯行を認める供述をしている。裁判官の心証を良くするためにも、ここは無実を主張せず、素直に刑に服すべきだ。なに、どうせ軽犯罪。罰金で済むはずだ。

裁「……以上の起訴事実に間違いありませんか」
俺「はい」
裁「犯行の動機は?」
俺「……」

まさか「最近、立ち小便をしていなかったので、久し振りにやってやろうと思った」なんて言えるわけがない。精神鑑定ものだ。それだけは何としても避けたい。酔っていた、とでも言うか。いや、職務質問をした警官が証言すれば嘘だとバレる。どうする、どうする……。

見かねた弁護人が助け船を出す。

弁「被告人には精神鑑定の必要があると思……」
俺「違う、違う違う違う! その必要はない!」
裁「(カン、カン!)静粛に。では被告人、犯行の動機を述べて下さい」
俺「……その、あの、犯行当時、しばらく、その、立ち小便を、その、していなかったので……」
裁「やってみようと思ったのですか?」

俺「……はい」

ダメじゃん。