- 統計解析の裏側

2003/11/25/Tue.統計解析の裏側

今日は体長 1 mm 前後の線虫を 1,000匹以上ピックした T です。こんばんは。

俺が遺伝子を導入した線虫は変異遺伝子をヘテロに持つ株で、導入した遺伝子が体内で機能しているかどうかを調べるには、子孫の表現系の分離比を数え上げなければならない。変異遺伝子がホモになると死ぬのだが、もし導入した遺伝子が機能するのならば死なずにすむかもしれないのだ。

で、線虫は自家生殖で増えるため、子孫は変異遺伝子のヘテロが 1/2、変異遺伝子のホモが 1/4、正常遺伝子のホモ(これが Dpy という表現系を示すようにしてある)が 1/4 ということになるのだが、それを一々数え上げ、これらの比が変化していないかを調べるのだ。

とは言え、1枚のプレートには数十から 100以上の虫がおり、ちょっと顕微鏡を覗きながらカウントするというわけにもいかない。そこで 1匹ずつ拾い上げ、重複したり見落としがないようにカウントするわけだ。

おっ、こいつは野生型。ちっ、Dpy か。こいつも Dpy。野生型。ここにも野生型。野生型。Dpy か。野生型。Dpy。野生型。野生型。ええ加減ダルいのお。野生型。Dpy。野生型。野生型。Dpy。野生型野生型野生型Dpy野生型野生型DpyDpy野生型Dpy野生型ダルい野生型野生型DpyDpy野生型Dpy野生型野生型野生型Dpy野生型DpyDpy野生型野生型Dpy……

うぜえ!!

(注)実際にはもう少しシステマティックに数えています。ウザいのは変わんないけど。